小説, 終末のヴァルキュリア

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第二十四話 森は笑わない④

「そんな顔をするな……私が……望んで……やった……こと」

 メリッサは僕の頬をゆっくりなでながら優しく微笑んだ。

「違う!僕のせいだ僕がいたらなかったせいで君を傷つけた」

...

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第二十三話 森は笑わない③

剣戟(けんげき)が僕を襲う。身をひるがえし、僕の肉を食らおうとした刃は空を薙ぐ。その中にメリッサが割り込んできた。

「何をやっているのかわかっているのか! 金髪のヴァルキュリア!」

威 ...

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第二十二話 森は笑わない②

僕はゆっくりと敵に近づこうとした。

「そこには罠が張ってあるぞ」

 メリッサの声がした。僕は足下を見る、トラバサミだ。危ない、慎重に進む。しばらくすると、メリッサが何やら合図をしている ...

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第二十一話 森は笑わない

 光の閃光が木々を破壊する。巨木すら粉々に砕けあたりが更地になっていく。僕はメリッサに肩を借りて光の嵐を過ぎようとした。

「メリッサ!ちょっとまってくれ」

 僕は目の前の足下に小石を投げ ...

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第二十話 見えない敵

「佑月!」

 駆け寄るメリッサ。

「メリッサ! 伏せるんだ!」

 僕の言ったとおりにしゃがみ込む。彼女が立っていた場所に矢が飛んでくる。メリッサは慌てる様子なく僕の足を挟んでるト ...

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第十九話 見えない敵

 あたりの草木は 僕の全身を隠してしまえるほど背丈が長く、木々は枝が多くて視界が悪い。だというのに――

 敵は正確にこちらに向かって矢を放ってくる。僕たちは走りながら移動しているため命中することはなかっ ...

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第十八話 嵐の前の静けさ

 僕たちは次の街へと移動するため森の中に入っていた。あいもかわらず射撃訓練を行っている。MP7A1のトリガーを引くとまっすぐに的を貫く。木の枝からぶら下げた大きな果実が粉々にくだけ、後ろの大木の木の破片をまき散 ...

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第十七話 昔の思い出

宿屋で眠っていると、ふと昔のことが夢に出てきた。幼い頃の夢、大人になるよりずいぶん昔。異世界に行くなんておとぎ話だと信じていた頃。

僕は小学校でクラスメートになぐられて泣きながら家に帰った。二、三回なぐ ...

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第十六話 メリッサの夢②

「もううちの主人たら、ヤキモチ焼きで困っちゃってー」

 メリッサとのデートは痛かった。別の意味で。

「でもでも私嬉しくってうちに帰ってチューしちゃったんですよー」

 メリッサ ...

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第十五話 メリッサの夢

「ふふ、よく食べるよく食べる」

 昼、僕の隣でメリッサは町に流れる川の魚にパンくずをやっていた。本人いわく、この時代のパンは貴重でパン一斤で人殺しが起きると言っていたのに、それを惜しげ ...