小説,終末のヴァルキュリア

「ははっ、今度は命乞いかい?」 僕はにやりと笑う。誰が命乞いなどするか、演技に決まっているだろ。まずはサーベルを置き、セルモアの警戒心を解かせる。

小説,終末のヴァルキュリア

 セルモアが鎖のついたおもりを支えている、木のつっかえ棒を外すとさっき来た扉が閉まる。「この城壁は特殊でね。ここに来た人間を閉じ込めるために、罠を張っているんだ。こちらの扉を閉めると、跳ね橋の向こう側から扉を開ける仕掛けを動かさないと ...

終末のヴァルキュリア

 メリッサは庭園の大きな石を投げ、罠が仕掛けてないか丁寧に調べていた。「よし、罠は仕掛けてないぞ」 僕は噴水の囲いに座っていた。言葉が

小説,終末のヴァルキュリア

「だって……止めることができなかった……愛しているって抱きしめられてキスされたら……止められなかった」 ミリアが呪文のようにつぶやく。まるで人形のように。

小説,終末のヴァルキュリア

 ミリアは朱色のドレスを着て花柄のベールをつけている。そのとなりには、ロハ族衣装を飾ったメンフェスがいた。美男美女が美しく着飾ったその姿は絵に描いたような新郎新婦であり、幸せを描いたようだ。 合唱される歌と楽器の演奏の中、中央のウェデ ...

小説,終末のヴァルキュリア

 朝、目がさめると甘い匂いに惹きつけられる。「おはよう、佑月は寝坊しまくりだな。シチュー作ったからな、ここは野菜が豊富でなあ、割とバランスの良い味になってるから食べてくれ」

小説,終末のヴァルキュリア

 ……夢。夢を見ている。メリッサがウェディングドレスを着ていて、僕に優しく微笑みかける。それは神聖な時間。彼女はそっと目を閉じ、こうつぶやく、”愛してる”と。彼女の濡れた唇が僕の口元へ届き、そっと時が止まった。最高の夢だ。ああ、神様、 ...

小説,終末のヴァルキュリア

 宿に泊まるとメリッサは疲れたといってすぐ寝てしまった。旅の疲れもあったのだろうベッドに入るとすぐに寝てしまった。僕たちは一つの狭いベッドで寝ていた。そういえばお休みのキスしかしてない。可愛い彼女の顔見ているとつい興奮してしまうが、ま ...

小説,終末のヴァルキュリア

「君は一体……?」 僕は動揺を隠せなかった。こうして、会話ができるということはヴァルキュリアかエインヘリャルということだ。「ええ、申し

小説,終末のヴァルキュリア

 日が差し緑が生い茂る森の中、動物たちが驚き慌てた。けたたましい銃声が空気を打ち破ったからだ。僕は伏せ撃ちの体勢でスナイパーライフルで狙撃の練習をしていた。 目視で伏せ撃ち、約250mの距離から的を撃った。木を削って作った的に近づく。 ...