小説,終末のヴァルキュリア

 蒼い空に顔を向けると鳶(とんび)に似た鳥が羽ばたき鳴いた。眩しい日差しに金髪を照らし十代後半だろう、長い髪の毛を後ろにくくった少年が大きな家の屋根に上っていた。顔は陰になって見えないが、隣には鎧をまとった女性がいた、間違いないエイン ...

小説,終末のヴァルキュリア

「あきれたものだ。連れて帰ってくるとはな」

 メリッサは眉をひそめて、じっとりとした湿っぽい目でこちらを見る。僕が日向さん似の女の子を連れて宿へと帰った時、そろりと部屋に入った途端、浴びせられた最初の小言がこれだ。 ...